【2018-19年鉄道で日本縦断旅行】-8~9日目(西日本へ)
2018-19年年末年始に行った鉄道日本縦断の旅の記録です。
今回は、旅も折り返し地点となった8~9日目の記録になります。
【2018年12月30日(日)】-8日目
前日深夜に東京駅を出発した夜行列車の車内から8日目がスタートします。
夜行列車「ムーンライトながら」号は東京駅から岐阜県の大垣駅まで、東海道本線を経由して約7時間弱で結びます。終着駅の大垣駅には6時前の到着でしたが、私は寸前まで爆睡でした。しかし乗換え予定の電車が直ぐの発車のため、起きてから僅かでしたがダッシュを決めて向かいホームの電車に乗り換えます。
(37)東海道本線 普通 米原行き 5:57大垣(遅れ4分)→6:30米原(遅れ3分)
ムーンライトながら号が積雪の影響か地味に3分程遅れて到着したため、それにあわせてこの電車も若干遅れます。
大よそ大垣駅~彦根駅の範囲では、この日の前日から降ったであろう雪の積雪があり、特に関ヶ原付近では数十cmは積もっていました。前日、高崎に着いたときにはもう見ることは無いと思っていた雪をここで少しばかり見ることとなりました。
東海道新幹線は積雪によって早朝から遅れているようでしたが、東海道本線はほぼ平常運行で積雪区間を抜けることができました。
米原駅でも直後に発車する向かいの電車に乗るためダッシュを決めましたが、年末で大量だった乗客との座席争奪戦に敗れてボックスシートで相生まで約3時間を過ごします。(京阪神の新快速は通勤電車では珍しいオールクロスシート&ボックスシート仕様。クロスシートの窓側に座れれば快適ですが座席数が少ないので敗北率も高し…)
(38)琵琶湖線・京都線・神戸線・山陽本線 新快速 播州赤穂行き 6:33(遅れ4分)米原→9:30相生
この電車は在来線にしてはロング区間を走行する電車で、始発駅は福井県の敦賀駅を5時33分に発車して滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県の5府県、路線はJR北陸本線、琵琶湖線、京都線、神戸線、山陽本線、赤穂線の6路線、距離にして275.5kmを跨いで走行します。
12両編成のため、米原で多数の「ムーンライトながら」からの乗換え客を受け入れてもまだ余裕がありましたが、大阪・京都に近づくにつれて混雑してきました。
ボックスシートに座ったため足元の狭さに耐えながら、京都、大阪、三ノ宮と大都市をスルーし、ひたすら西に向かっていきます。
新快速は定刻どおり途中の相生駅に到着しましたが、ここでも直後に発車する向かいの電車に乗車し、ほぼノンストップで岡山駅まで向かいます。
(39)山陽本線 普通 岡山行き 9:32相生→10:38岡山
JR山陽本線では定番のようですが、この黄色い車体を見て「西日本に来た」という実感がわきました。
まだ「ムーンライトながら」からの乗換え組もそこそこいるのか、東京の通勤時間帯ほどではないですが、車内は座るどころか立つ場所を確保するのも難しい位でかなり混雑していました。
岡山駅には定刻どおり到着しましたが、駅構内は帰省客で混雑しています。「瀬戸大橋線」に乗ってみたかったので、この先四国方面に乗り換えます。
(40)瀬戸大橋線・予讃線 快速マリンライナー23号 高松行き 10:53岡山→11:49高松
やはり多くの帰省客で混雑していましたが、岡山駅では速攻で最前列に並んだため、難なく窓側ポジションを確保します。
途中の児島駅まではのどかな田園風景が広がっています。児島駅ではJR西日本とJR四国の乗務員さんの交代がありました。岡山駅ではなく、四国直前の児島駅で毎回行うようです。
児島駅を発車して長いトンネルを抜けると、そこには穏やかな瀬戸内海が広がっていました。瀬戸大橋に入ると、電車の速度も120km/hから80kmh程に減速してゆっくりカタンカタンと音を立てながらゆっくりと海を渡っていきます。
この日は天気も良く、遠くの島々も車窓から望むことができました。
思えば昨日までは極寒、猛吹雪の日本海を見ていたので、まるで遠くの国に来たような感覚です。日本の広さを実感しました…
高松駅には小一時間ほどで到着。瀬戸大橋線に乗った時点で目的は達成しているので特に用は無いのですが、駅周辺を徘徊してみます。
帰り際に高松駅南ロータリー前の「味庄」さんで讃岐うどんをささっと食します。値段は忘れましたが、てんぷら乗せて350円くらいで安くて旨しです。
食後は高松駅に戻り、駅弁と飲み物を購入して再び「快速マリンライナー」に乗車します。今度は帰省客とは逆方向なので車内はガラガラでした。
(41)予讃線・瀬戸大橋線 快速マリンライナー 岡山行き 12:40高松→13:35岡山
四国滞在時間は約50分でしたが、うどんを食し駅弁も購入できたので、満足して本州に戻ります。再び瀬戸大橋を渡り、小一時間で岡山駅に到着します。
(42) 山陽本線 普通 三原行き 13:50岡山→15:25三原
2度目の岡山駅では広島方面に乗換えです。今度の黄色い電車はわりと空いていて、車窓の田園地帯を見ながら穏やかな1時間半の旅でした。市街地に入って「ゆめタウン」とかが見えると西日本に来たことを感じます。
終点の三原駅で山陽本線から寄り道して、本日乗りたかったもう一つの路線「呉線」経由で広島に抜けます。
(43)呉線 普通 広行き 15:46三原→17:11広
行先はややこしいですが、「広島」ではなく広島県呉市にある「広」駅行きです。残念ながらオールロングシートで車窓を見るには不向きでした。
呉線はカーブが多いからか全体的にゆっくり走る路線で、眼前に迫る瀬戸内海の青さを目に焼き付けることができました。
定刻通り17時過ぎに広駅に到着しました。広島県まで来ると、この時間でもまだ結構明るいです。
「広」始発「広島」行きの行先がややこしい(笑)電車が待っていましたが、本日は広島駅の先にある五日市駅まで行くため、1本見送って次の岩国行き電車に乗車します。
(44)呉線 普通 岩国行き17:38広→19:07五日市
先ほどの黄色いレトロな車両とうって変わり、今度は広島らしい赤いデザインの真新しい電車がやって来ました。広駅より先は広島市内への通勤圏に入るのか、電車の本数や乗客の数もかなり増えてきます。
呉線のこの区間は半月前に西日本豪雨の土砂崩れから復旧を果たしたばかりで、復旧区間は徐行運転をしていました。後半は広島の市街地の灯りを見ながら、今回の電車も1時間半ほどの乗車時間で予定通り五日市駅に到着しました。
昨日の豪雪の影響で特急、新幹線代が約5,000円掛かっているので、宿代をケチって出費を取り戻します。五日市駅前のネットカフェに入り、本日の旅はここで終了です。
【8日目行程・出費】
列車泊→大垣→岡山→高松→岡山→三原→広→五日市
交通費:0円 ※事前に購入した「青春18きっぷ」使用
宿泊費:2,366円
食費:1,548円
【2018年12月31日(月)】-9日目
五日市駅前のネットカフェを早朝7時頃に出発して9日目がスタートします。
この日は世間的には大晦日で賑わう?のかも知れませんが、私の中ではまた旅の途中の1日が穏やかに始まるといった感じです。
(45)山陽本線 普通 岩国行き 7:24五日市→7:36宮島口
この電車で15分ほど移動して、あの有名な世界遺産「宮島」にふらっと立ち寄るため、宮島口駅で下車します。
駅から徒歩でフェリーのりばで向かいます。ちなみに、本土から宮島へ向かうフェリー会社は松大汽船とJRの2社存在しますが、JRのフェリーを利用する場合は「青春18きっぷ」のみで乗船できますので、今回の乗船料金は0円です。
7時57分出発のJR宮島フェリーに乗船し、10分程で宮島に到着します。時間的に観光客は少なく、島内へ通勤する感じの人が多かった様子でした。
宮島港から10分ほど歩くと、そこに「厳島神社」が現れます。大晦日とはいえ早朝で人は少なく、ふらっと散歩するには良い場所でした。
厳島神社から商店街を通って港へ戻ります。島内の商店はどこも開店準備で慌しそう…
じっくり見て回るのであれば丸1日は観光したい宮島でしたが、この旅のメインはあくまでも鉄道です。島内滞在時間50分ほどで宮島を後にします。
帰路は8時55分出発のJR宮島フェリーに乗船し、9時過ぎに本土に戻ってきました。この時間になると観光客も動き出すのか、宮島行きフェリーの乗船待ちで私の乗った時に比べて5倍以上の人が並んでいました。
宮島口駅に向かう途中のコンビニで、軽食として「もみじ饅頭」を購入。再び電車に乗って、本州最後の県である山口県に向かいます。
(46)山陽本線 普通 南岩国行き 宮島口9:28(遅れ6分)→岩国9:51(遅れ6分)
長距離運行のためか、地味に6分遅れで到着。
乗り換え駅の岩国では乗換え時間30秒でしたが、ダメ元で猛ダッシュを決めたところ、少し待っていてくれて無事に乗車できました。
(47)岩徳線 錦川清流線直通 錦町行き 岩国9:52→川西10:02
錦川鉄道の列車は観光列車のような造りで、川西駅より先は私鉄区間のため「青春18きっぷ」では乗車できませんが、また機会があれば終点まで乗ってみたい路線です。
駅からは徒歩で山口県の有名スポット「錦帯橋」へ向かいます。この日の天気は晴、気温は9℃で歩くには良い感じの気候です。
川西駅から錦帯橋へ行くルートはメジャーでは無いようで、途中は歩道の無い山道でしたが、徒歩15分ほどで錦帯橋が見えてきました。
錦帯橋は5連のアーチが特徴の全長193.3m、幅5mの木造橋です。渡るには入場料(往復300円)が必要です。大晦日にも関わらず、意外と観光客はまばらでした。
私は入場料をケチったので、錦帯橋は渡らずに数百メートル先にある県道を歩いて橋の対岸に行きました。橋を見た後は、少々時間があったので一つ手前の西岩国駅まで歩きます。
20分ほどで西岩国駅に到着しました。駅はレトロな造りで、駅前にはクラシックカーが展示してありました。
ガソリン車でも電気自動車でもなく、木炭で走る自動車のようです。車体後部に設置している大きなボイラーで木炭を燃やし、ガスを発生させてエンジンに送り込み、ピストンを動かして動力とするようです。詳しいことは分かりませんが、燃費悪そう…
(48)岩徳線 普通 徳山行き 西岩国11:27→徳山12:45
徳山駅での乗り換え待ち時間で駅弁の購入を試みましたが、どうやら新幹線改札内にしか売店が無いようで断念しました。ここからおなじみの黄色い電車に乗って、再び山陽本線の旅が始まります。
(49)山陽本線 普通 4両 下関行き 徳山13:13→厚狭14:40
途中の新山口駅で11分の停車があったため、この時間で駅弁リベンジを行い、「ふぐ寿司」を購入しました。ローカル線を堪能するため、大きく遠回りしますが厚狭駅で下車して美祢線に乗り換えます。
(50)美祢線 普通 1両 仙崎行き 厚狭15:12→長門市16:14
今回の旅で記念すべき50回目の乗車です。
割と新しめの車両でオールロングシートでした。大晦日で乗客も多くこの区間は失敗?だったかも知れません。途中から爆睡zzz
(51)山陰本線 普通 1両 小串行き 長門市16:34→小串17:49
今度の車内はボックスシート、乗客も数名でのんびり鉄道の旅を楽しめそうです。新山口駅で購入した駅弁「ふぐ寿司」を頂きます。
定刻どおり長門市駅を出発した列車は2018年最後の夕日に照らされながら、本州最西端の地を走ります。
車窓からは日本海、田園地帯、牧草地…と景気が変わっていきますが、どれも穏やかで素晴らしい絶景でした。
途中の長門二見駅を過ぎると海が目前に広がりますが、残念ながらこの時には既に日没時刻を過ぎてしまい、海に沈む夕日を見ることはできませんでした。
でも、2018年の最後にこの絶景を車窓から見ることができて満足です。来る2019年はさらに良い年になることを夕日に願っておきます…
(52)山陰本線 普通 下関行き 2両 17:53小串→18:35下関
日が完全に沈み、辺りが真っ暗になった頃に小串駅に到着。向かいのホームで待機している下関行き列車に乗り換えます。下関駅に近づくにつれて乗客が増えていきますが、定刻どおりに下関駅に到着しました。
そして、12月27日に北海道新幹線で本州に上陸してから、とても長く感じた4日間でしたが、いよいよこの旅も本州を後にして最終ステージである九州に上陸します。
(53)山陽本線 普通 門司行き 4両 18:38下関→18:44門司
下関~門司の1駅区間のみ運行する短距離列車に乗車。関門海峡越え区間は山陽本線ですが、運行しているのはJR九州の車両でした。
(54)鹿児島本線 快速 門司港行き 7両 門司18:49→門司港18:57
とりあえずJR九州最北端の門司港駅に来てみましたが、特に何も無かったので折り返し。駅弁を求めて小倉駅に向かいます。
(55)鹿児島本線 区間快速 鳥栖行き 9両 門司港19:22→小倉19:28
※写真は乗り逃しました。
小倉駅ではもう品数が少なかったですが、残っていた「無法松弁当」を購入。前日から風呂に入っていなかった(キタナイ)ので、スマホで駅近のスーパー銭湯を探すと、さっき降りた門司駅にありました。
と、言う事ですごく無駄な動きをしていますが、再び門司駅へ向かいます。
(56)19:51小倉 普通 下関行き→19:57門司
駅から7分ほど歩いて、海沿いにあるスーパー銭湯「もじ楽の湯」でひとっ風呂。露天風呂からは関門海峡を望むことができました。
風呂上りに休憩所で寝ようかと思いましたが、終電を逃しそうなので2時間ほど滞在して出発します。
新年も近づきつつありますが、ここから進路は南に変わり、まだまだ旅は続きます… 博多駅より先の南福岡行き最終電車に乗車して、福岡方面へ。
(57)鹿児島本線 普通 南福岡行き 8両 門司22:46→0:31笹原
北九州~福岡間は九州の大動脈なのか、この区間を走る電車は長い7~9両編成でした。さすがに大晦日の深夜に乗る人も少なく、終始1両あたりの乗客は数名といったところです。
途中の古賀駅に到着したころに時刻は0時を迎え、ガラガラの電車の中、1人お茶で乾杯をして静かな年越しを迎えました。その先は新年早々爆睡しましたが、何とか復活して終点の一つ手前の笹原(ささばる)駅で下車します。
本日は元日です。普段であればもう移動できる電車は無いのですが、西日本鉄道は元日に限り終夜運転を行っているため、深夜も移動を続ける強硬手段を決行します。(昨年はJR九州も終夜運転を行っていたのですが、利用状況が良くなかったのか、今年は残念ながら行わないようです…)
宿泊しないため日にちの区切りが難しいですが、ここで区切って旅の9日目は終了ということにしたいと思います。翌日は九州を縦断して、鹿児島県まで移動予定です。
【9日目行程・出費】
五日市→宮島→錦帯橋→厚狭→長門市→下関→門司港・門司→福岡(笹原駅)
交通費:0円 ※「青春18きっぷ」使用
食費:2,342円
温泉:800円